2023年12月29日

塔 2022年2月号

里山の冷気窓より入り来ぬ龍谷大学瀬田キャンパスは

二度(ふたたび)の学生生活コロナ禍に色を変へけりさびしき色に

仏教を学ぶ気なくて「道元」の講義聞きをり修行の如く

曹操と董卓現れ「資治通鑑」佳境に入るや劉備は何処に

むぎゆむぎゆと肩をつかみてほぐしけりなぜか疲るるZOOMの授業
  


Posted by ラヴェンダの風 at 17:34Comments(0)塔 短歌

2023年12月29日

塔 2022年1月号

三度目は遠慮したきが本音なりロキソニンさへ飲めぬわれゆゑ

「この薬もうないのかも」処方箋手渡す看護師不安を伝ふ

勧められ学ぶ老年看護学 吾にも迫る「殿、御覚悟を!」

和伊辞典の箱に伊和辞典おさまりて届く不思議に頭かかへぬ

師より出で仲間の内を巡り来る本様々にアジアを伝ふ

この暮れは帰れるだらうといふ息子心もとなく吾はうなづく
  


Posted by ラヴェンダの風 at 17:26Comments(0)塔 短歌塔 短歌塔 短歌